ギックリ腰はある日突然、急激な痛みが腰に起こり、
動くことすらできないような状態を「ギックリ腰」といいます。
・・・が心配しないで下さい。
急激に出た痛みは急激にも治ります。

ギックリ腰は理屈抜きで痛いため、全て同一であるかのように思われますが、
症状によりそれぞれ原因があります。

■主な原因として
1. 腰椎のずれ(ヘルニア)を起原とする症状
2. 股関節のずれを起原とする症状
3. 疲れ、寝不足などを起原とする症状
4. 内臓疾患を起原とする症状

以上の4つに大別して考えられます。

■痛みはその原因により異なる症状が出てきます。

1.の腰の骨がずれた事による痛みは、ズキッ!とした痛みが走り、息をする事も動く事もできないほどの痛みが出ます。
少し寝ていれば痛みが和らぎ楽になりますが、寝返りの時や骨のずれている方向を下にして寝ていると、 ズキッ!、ズキッ!と痛みが出たり腰が重く張ったり、体を捻るような状態や立ち上がるときなどにズキッ!と急激な痛みが走ります。
痛みの出る部分は腰全体のような気がしますが、必ず一方に痛みが出ます。

2.の股関節がずれた事による痛みは、重いものを持ったり、 ガーデニングなどの作業をした後に急に痛くなり、腰を伸ばすことが出来なくなったとか、 寝て起きたら急に動けなくなってしまった、または上向きで寝ることが出来なかったり、 やっと立ち上がっても腰を伸ばすことが出来なくなります。
痛みの出る部分は腰の下部からお尻にかけての全体です。

3.の疲れや寝不足の時などで起こるギックリ腰は、物を拾おうとしたり、 ズボンをはく姿勢のときなどに、腰の上辺りに一気にガクッと痛みが走り、 そのままの姿で息をする事も、動く事も出来なくなります。
ギックリ腰の中で3.が最も痛く辛いですが、治りは最も早く治ります。

4.の内臓疾患によるギックリ腰は、他のギックリ腰とは異なり、急激に痛みが出るが、 少し時間が過ぎるとどうにか動き出す事が出来ます。しかしこのような状態が繰り返し繰り返し起き、 ちょっとした事でもすぐにギックリ腰を起すことになります。

以上の様に、ギックリ腰の原因は大きく約4通りに分けられます。
そこで、早くに原因を見つけ出す事で、痛みを早く取り除くことが出来ます。
痛くなってしまった場合には、病院に行くにしても、治療院に行くにしても、
絶対に自己流で揉んだり、身体を捻ったり、針を打ったりせず早めに来てください。
原因を見つけ出す迄に時間がかかってしまい治りも悪くなったり、難しくなったりします。

急激に痛みが出たときは、急激に良くなると言う事も忘れず心配しないで御来院下さい。

■ギックリ腰になった場合の楽に立ち座り出来る方法

ギックリ腰になると、立ち座りが非常に困難になります。また、起きあがり方によっては余計に腰を痛めてしまいます。
そこで、誰でも出来る簡単な立ち座り方を教えます。
ギックリ腰になった時は上向きで寝るより、横向きのほうが楽ですがそこから起き上がる事が大変です。

1

1. そこでまずは万歳をして、ゆっくり上向きになりその後、回りやすい方向へ回りながらうつぶせになる

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2. 腕立て伏せをする時の様に手を付き、まず頭だけを上げ、次に胸を持ち上げる様にゆっくり身体を浮かせる。その時腰は残しておく

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3. ねこ背で正座しないで、背中を伸ばし、手で押し上げる様にして正座をする

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4. 両手を股の付け根に押し付けてから、頭を真上に引き上げる様に、ももの力で両膝立ちをする

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5. どちらの足(楽に出せる足)でも良いので、前に出して膝を立てる。この時お尻を後ろに引いてはダメです。この姿勢から頭を引き上げる様に出た足一本で立ち上がる

(応用)
下の物を拾い上げる時は5.の動作を繰り返すと楽に拾い上げる事が出来ます。

(応用)

長い間椅子に座っていたり車から降りた時など、腰が伸びにくい時は、すぐに立とうとせず、 お相撲さんのソンキョをしてから頭を引き上げる動作を2回すると、背も伸び楽に歩きやすくなります。

(応用)

軽く上下に6回ほどバウンドして立ち上がる