睡眠

「この頃なかなかぐっすりと熟睡することができない」・・・ 「夜中に何回も目が覚めてしまう」・・・「寝返りをよくする」・・・ このように日々の眠りが浅くて悩んでいませんか?また、考えもつかないような恐ろしい夢を見て、 不安になって安定剤や安眠剤に頼ってはいませんか?

まずは以下の説明をよく読んで安心してください。

眠りのパターン

眠りのサイクルについては沢山の専門家によってそれぞれ見解が分かれていますが、一般的なレム睡眠(夢を見る浅い睡眠のこと)ノンレム睡眠(夢を見ない深い睡眠のこと)のパターンは:

  就寝→ノンレム(3時間)→レム(30分)→ノンレム(2時間)→レム(30分)

  →ノンレム(1時間)→レム(30分)→ノンレム(30分)→朝の目覚め

以上のパターンで眠れると熟睡できますが、どうしても眠ることができない場合、 3時間熟睡するだけでも1日の疲労を取ることができると言われています。 また、どうしても眠ることができない場合でも、5時間目をつむっているだけでも1日の疲労が取れると言われています。

熟睡できない原因

1.ストレス

2.脊髄のズレ・・・仰向けだと背中が張ってきて絶えず寝返りし熟睡できない。

3.股関節のズレ・・・眠ると足がだるくて足の置き場がなく、 片足を4の字に曲げてみたり、横向きになったりして熟睡できない。

4.肩・鎖骨のズレ・・・寝返りの時、痛みのある肩が下になるたびに目が覚めて熟睡できない。

5.頸椎〜胸椎上部のズレ・・・以下で詳しく説明します。

頸椎〜胸椎上部のズレ

寝始めると枕が何となくしっくりと首に合わなくて、枕を高くしたり、 枕を外してみたり、横向き・うつぶせで寝てみたり。 これは、首が張っているために落ち着いて眠ることができなくなっている状態です。 枕が合わないわけではなく、頸椎(首の骨)から胸椎(背中の骨)上部にかけてズレを起こしているのが原因です。 すなわち、首や背中の骨のズレがある方向の筋肉に張りが出てきて、 2時間も寝ると目が覚めてしまいます。そのため、無意識に枕の位置を変えたり、 体の向きを変えるなどの動作をとってしまいますが、 また2時間もすると目が覚めてしまうというように、熟睡することができなくなります。 また日中は、会議や車の運転などでも首から背中にかけての張りが強く出てきます。

ただし、上記の症状は筋力のある方の症状です。 更年期前後の男性や女性の場合は筋力が落ちてきているので、このような状態のままでいると、 やがて首・背中が張って動かしにくくなり、偏頭痛や耳鳴り・めまいが起き、 首や腕から手先にかけてしびれや痛みが出てきます。

ズレの原因

1.無意識に、あるいは癖で、よく首を鳴らしてしまう。

2.更年期(女性:45〜55歳、男性:55〜65歳)で首の筋力が落ちてしまった。

3.中心にへこみのある枕を使用している。

4.よくうたた寝をしたり、寝ながらテレビを見るなど首の一方向に負担をかけ続けている。

 上記の項目に一つでも当てはまる方はご注意ください。

ズレを起こしやすい部位

頸椎の4番辺りから胸椎5番辺りにかけて、左右どちらかの方向にズレがあると、 ズレのある方向の筋肉が圧迫されて張りが出たり、 神経が刺激されて運動機能に支障が出たりします。 首や肩を動かすと首〜背中〜腕〜手先までしびれや強烈な痛みが出てしまいます。

下の図において、張りや痛みが起こる順番は@→A→Bのようになります。

ズレを起こしやすい部位

痛みを取り除く方法

頸椎・胸椎のズレから来る痛みを取り除くため、一般的には以下のような方法が知られています:

・ 鍼、灸 ・ 注射 ・ 牽引(けんいん) ・ 手術

しかし、原因のほとんどが頸椎のズレですから、そのズレを体に対して小さな負担で治していくことが望ましいと思われます。

そこで当院では

1.痛みを起こしている部位を探し出します。

2.どのようなズレを起こしているかを説明します。

3.ズレをどのように戻していくのかを説明します。

4.しびれや痛みで収縮を起こしている部位を治していきます。

5.ズレをゆっくりと正常な状態へ戻していきます。

痛みが取れてきたら、ズレを起こしていた部位の筋肉を付けて二度とズレを起こさないように、 ストレッチ方法をお教えします。