水虫で悩まないために

水虫でお困りの方は多いと思います。足の指や手の平に現れる水虫は痒くてわずらわしく、 また他人の目も気になります。医学が目覚しく発展した現在でも、水虫を根絶するには至っていません。

水虫は、白癬菌というカビの一種に感染することで発症します。 感染経路としては、マットや床を介して足から足へ、そこから手、頭など他の部位に広がっていくパターンが多いようです。

一般的な水虫対策としては、患部を清潔に保つこと、 自分の水虫のタイプに合った塗り薬を用いることなどが挙げられます。 内服薬も登場しました。 しかし、これらの薬で完治する人と、ありとあらゆる市販薬を試しても十分な効果が得られない人がいます。 そもそも、同じ生活環境にいても水虫に感染する人と感染しない人がいるのです。 このような違いはどこから生まれるのでしょう。

当院で行ってきた施術経験から、一つ言えることがあります。 肩、手首、足首といった体の各関節が正常でないと、水虫になりやすいのです。 これは、関節にズレがあると、その関節より先(末梢)の血行が悪くなり、 その部位で白癬菌に対する抵抗力が低下するためと推測されます。 例えば股関節が悪いと下肢全体が冷えやすく、足首が悪いと足先が冷えやすくなります。 これらの関節を整えてやることで血行が良くなり、冷えが改善されるとともに、水虫が軽減された事例が数多くあります。

図1は右手の平に水虫ができた症例です。この患者の右肩を調べたところ、 主に肩鎖関節に問題があり、右腕がやや上がりにくい状態だったため、関節を整える施術を行いました。 結果として、2〜3回の施術で効果が現れ始め、7回の施術でほぼ水虫が消失しました。 この間、薬による治療は一切行っていません。

図1 手掌部に発症した水虫の経時変化

施術開始前 施術開始前

(a) 施術開始前↑

肩関節3回施術後 肩関節3回施術後

(b) 肩関節3回施術後↑

肩関節7回施術後 肩関節7回施術後

(c) 肩関節7回施術後↑

いくら薬を塗っても水虫が治らない方、 あるいは一旦改善しても繰り返し水虫になってしまう方は、 足の水虫なら足首・膝・股関節を、手の水虫なら手首・肘・肩関節を 一度確認してもらうことをお勧めします。